タイかぶれ食堂ができるまで 〜物件探し〜

タイかぶれ食堂

タイかぶれ食堂は2013年9月に東京日本橋にオープンしました。

飲食店をオープンするまでは本当にたくさんの予想外のことがいっぱいおきました。僕の場合は、計画を疎かにし、その場しのぎの行動が多かったのが原因で、いろんなトラブルが起きました。その大半は前もって準備していたり、既に行動したりしていれば問題なく済んだことでした。

当時のドタバタな出店までの道のりをご紹介したいと思います。

これから個人でお店を出そうという人は読んでおいて損はないと思います。

出店立地を考える

出店立地は賃料条件・駅からの距離・店舗の間口・階数・店前の通り・周辺の環境・競合など、様々な角度から検討する必要があります。自分の出したいお店が街とうまくマッチするかというのも重要だと思います。僕の理想は1階店舗で間口が広く、お店の前にスペースがあり、店前の道路も人の往来が多くできればアーケードなど屋根がついている物件です。家賃との兼ね合いがあるので総合的に判断して出店場所を検討することになります。

思いのほか順調に見つけられた物件探し

当時は、以前在籍していたタイ料理チェーン店の関連会社として、4店舗のタイ料理を運営させて頂いてました。この関連会社を立ち上げたきっかけが、当時大手町の物件の話が入り、その場所にタイ料理店を出したいと思ったのがきっかけです。オフィス街という土日の営業が成り立ちにくい立地でしたので、当時僕が所属していたチェーン店の社長は乗り気ではありませんでした。しかし以前の経験で土日が売り上げが見込めなくても、平日のランチのパワーはものすごく、店内利用だけでなくテイクアウト需要も高いことを知っていたので、この場所で独立させて欲しいと社長に願いでました。しかし物件のオーナーは日本を代表する不動産企業であったため、個人独立の僕では借りることは不可能に近い。そこで所属していた会社の関連会社として会社をつくり、親会社の連帯保証をつけることによって契約できたお店でした。元々、就業人口の多いオフィスビル内の飲食フロアに出店をしていけば土日がなくても、安定した売上が確保できることを知っていました。当初の予想通りお店は大盛況でした。その勢いもあり、貸主である不動産会社からは優先的に物件を紹介してくれることとなり、短期間で複数店舗を出店することができました。

そんな経験から、自分のお店も平日だけで勝負できる立地にお店を出したいと考えてました。

幸いなことにタイ料理業界に入る前までは飲食店企業の店舗開発を仕事としていたので、店舗を探すことはわりと得意でした。

物件を探すにあたって、自分の出店基準を決めたのですが、僕が決めた基準は以下のとおり

  • 1階店舗である
  • 2路線以上交わる駅の近くであること
  • 昼間人口の多い場所であること
  • 家賃30万円以下
  • 日曜日に休むことができる(休日は人の往来が平日に比べ少ない場所)

以上を最低限の出店の条件としました。

昼間人口が多い、日曜日に休めるという条件に当てはまりやすいという理由からオフィスが多く並ぶ立地限定で探しはじめました。その中でもサラリーマン・OLが多い街ということで日本橋周辺での出店を目指してました。

空いた時間で、日本橋駅周辺や近くの茅場町駅周辺などに足を運び、街を観察したり、ランチ時間に飲食店に入って調査したりしました。物件の情報は主にインターネットで見つけたり、現地にある不動産屋に飛び込みで訪問し、問い合わせをしました。当然すぐに見つかるはずもなかったのですが、出店条件を決めていたため、いつか見つかるだろうと思って焦りはなかったです。

良い物件をつかむには、出店したい場所をあらかじめ詳細に決めることです。

もし、気に入った物件が見つかった場合、借りられる状況であるかを確認します。テナント募集の張り紙などが掲示されていて不動産業者がわかるならば、問い合わせ出店の希望を伝えることです。仮にテナント募集の張り紙がないけど、ずっと閉まっている場合は、周辺の住民に聞いてみたりビルならば同じビルに入居している人に聞いてみるのもいいでしょう。ですが、一番簡単なのは近くの不動産屋に聞いてみることです。

人気の物件はすぐに決まってしまうため、テナント募集の張り紙が出ないことが多いのですが、稀に運よく見つかる時もあるので、出店したい場所が決まっているならば、現地の不動産屋に顔を覚えてもらい、たびたび現地に行くことをお勧めします。運よく物件をみつけることができたら、問い合わせをして物件の状況を確認します。条件などはすぐ教えてくれますので、出店可能であれば出店の意向を伝えた方が良いです。必要であれば出店申し込みを出したほうが良いでしょう。不動産屋への対応と並行して、現地調査を行って昼の状況、夜の状況を細かく観察することで競合店の状況やお店周りの環境がわかってきます。ちなみに良い物件は必ず他に出店したい人が狙ってますので、いかに早く行動するかが重要です。実際は不動産業者さんが窓口なことがほとんどなのですが、物件の家主さんに会うことにより契約できる確率がぐっと高まります。

僕の場合は、探しはじめて1ヶ月ほどした頃、あるきっかけで希望の物件に出会いました。当時、仕事で大変お世話になっているコンサル会社社長が主催する経営者勉強会に参加したときのことです。勉強会をおこなったあと、懇親会を行うのですが、懇親会会場となったお店の並びに資材置き場として使われていた区画がありました。4階建ての1階にあり、駅から徒歩1分と大変便利で、人通りはあまり多くはないのですが、サラリーマン・OLがとても多く、東京を代表するオフィス街といった魅力的な場所でした。面積は約6坪とお店をやるにはとても小さかったのですが、目の前には就業人口5000人以上はいる、駅直結の商業オフィスビルがあったので、仮に席数が少なくても昼のテイクアウトを強化すればうまくいくのではと考えました。早速、その懇親会中に勉強会を主催している社長へ相談し、この区画でタイ料理やりたいと希望を話しました。

偶然その区画をサブリースしている会社の社長も懇親会に参加していたので、すぐにその場で紹介していただき、出店したい思いぶつけました。お酒もはいっていたので、結構大きなことを言ったような気がします。サブリース会社の社長がタイを好きなこともあり、話がスムーズに進みました。この区画は資材置き場として使っていて、飲食店ができるようにはなっていないけれど、給排水設備や内装を自己負担でつくるのであれば、貸してもよいと言ってくださり、その場合で話が盛り上がり、タイ料理店を出店するため、後日出店契約をすることになりました。

ここまではトントン拍子に話が進みましたが、当然出店まで思い通りにはいくことはなく・・・

出店するまでには様々な障害が待ち受けていたのでした。

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